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どうやって翡翠は作られるのか 【ヒスイのでき方】

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タイトルにある「どうやって翡翠は作られるのか」ですが、実は翡翠がどうやって作られているのかはっきりとした説はまだありません。

翡翠は長年、以下のような化学式で作られていると考えられていました。

 

曹長石(NaAlSi3O8)⇒翡翠輝石(NaAlSi2O6)+石英(SiO2)

 

低温高圧の条件下で曹長石という鉱物が分解して、翡翠輝石と石英になった。

という説です。

翡翠が作られるためには、高すぎない温度と高い圧力が必要と考えられています。

 

では、地球上にその「高すぎない温度と高い圧力」がある場所はどこなのでしょうか。

それは、「沈み込み帯」と呼ばれる海溝の地下奥深くです。

海溝で海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込んでいることから、沈み込み帯と呼ばれます。

この沈み込み帯で翡翠を含めた変成岩が作られます。

なお、海溝とは最深部の深さが6000m以上ある地形です。

 

鉱物には大きく分けて、変成岩・堆積岩・火成岩の3種類があります。

これらはその鉱物がどうやってできたかによって分けられます。

火成岩は、マグマなどが冷えて固まった岩石で、火山が大きくかかわっています。

堆積岩は、砂などが海底に堆積して地中の熱や圧力で固まった岩石です。

変成岩は、火成岩や堆積岩が地下深くで熱や圧力を受けて変化して作られた岩石です。

翡翠(ヒスイ輝石)は、この変成岩に含まれます。

 

沈み込み帯は、冷たい海洋プレートが地下に沈み込んでいくため、低い温度と高い圧力を両立できるのです。

地球の深部には、マントルや核があるため、深くなればなるほど、高温かつ高圧力になっていきます。

つまり、冷たい海洋プレートが流れ込む場所以外では、高温高圧力の場所しかないということです。

そのため、地球の深部で低温高圧の条件ができるのは、沈み込み帯のみです。

そして、その沈み込み帯にある鉱物の蛇紋岩(じゃもんがん)が翡翠を地上に運び、蛇紋岩の中に含まれている鉄(Fe)が翡翠に移ることで翡翠の緑色を表しているのです。

この沈み込み帯による低温高圧の条件と蛇紋岩によって、翡翠は特殊な環境でしか作れないとても希少な鉱物なのです。

 

今まで考えられてきた説がこの章の冒頭に書いた説です。

沈み込み帯で低温高圧力を受けた曹長石が分解して、ヒスイ輝石と石英になったという説です。

高い圧力を受けたために曹長石が分解してしましい、そのためにヒスイ輝石が生まれるという説です。

たしかに、糸魚川市長者ケ原遺跡などでは翡翠石英が見つかっています。

しかし、この説には問題がありました。

それは、翡翠の中に石英が含まれたものが発見されていないからです。

 

低温高圧力によって曹長石が分解されたのならば、翡翠の中にヒスイ輝石と石英の破片があるはずです。

しかし、翡翠の中に石英が入ったものは全く見つかりませんでした。

翡翠を運び出した蛇紋岩に石英が入ったとも考えられましたが、蛇紋岩の中にも石英は見つかりませんでした。

石英がいったいどこに行ったのか全く見当がつきませんでした。

 

霞石(かすみいし)(NaAlSiO4)+曹長石(NaAlSi3O8)⇒ヒスイ輝石(2NaAlSi2O6)

 

方沸石(ほうふっせき)(NaAlSi2O6・H2O)⇒ヒスイ輝石(NaAlSi2O6)+水(H2O)

 

ソーダ沸石(Na2Al2Si3O10・2H2O)+石英(SiO2)⇒ヒスイ輝石(2NaAlSi2O6)+水(2H2O)

 

上記のような説が研究者の間で考えられましたが、どれも決め手にかける説でした。

翡翠の中にヒスイ輝石と霞石があるものが、グアテマラミャンマーにありますが、糸魚川一帯の翡翠でそれは見つかっていません。

 

石英がいったいどこに消えたのか、翡翠はどうやってできるのかが分からないまま、年月が経ちましたが、前章にも登場したヒスイ研究家の宮島宏氏等によって有力な新しい説が生まれてきました。

その説は、ヒスイ輝石は熱水によってできるという説です。

 

翡翠を顕微鏡でよく観察したところ、ヒスイ輝石の自形結晶がありました。

そのまわりにはソーダ沸石がありました。

結晶には、自形や半自形、他形があり、これらは結晶がきれいな形をしているかどうかによって決まります。

自形結晶はきれいな結晶で、液体の中で固まってできる結晶です。

そのため、この自形結晶があるという事は、翡翠は地下にある熱水からできたということが言えるのです。

また、ソーダ沸石も熱水からできるため、これも翡翠が熱水から生まれた証拠の1つです。

自形結晶からできたヒスイ輝石は、糸魚川市の小滝川や姫川でも見つかっています。

 

また、ヒスイ輝石の脈が見つかったことも翡翠が熱水から出来ている証拠の1つになりえます。

石の割れ目に入り込んだ熱水が沈殿してできたものが脈です。

熱水が沈殿しないと脈はできないため、翡翠(ヒスイ輝石)は熱水でできていると言えます。

 

長野県白馬村(はくばむら)で見つかった翡翠には、ヒスイ輝石にそれと別の色のヒスイ輝石の脈がありました。

日本だけでなく、グアテマラミャンマー翡翠にもヒスイ輝石の脈があるものが発見されました。

 

石英がなぜ見つからなかったのかもこの説で説明できます。

熱水で作られるため、石英は元々存在しなかったというわけです。

 

以上のことから、まだ確定はしていないものの、翡翠は熱水からできたという説が有力になってきています。

今後の研究が期待されます。

 

 

翡翠の化学式 【翡翠の元素】

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翡翠(ヒスイ輝石)の化学式は、「NaAlSi2O6」です。

ナトリウム(Na)、アルミニウム(Al)、ケイ素(シリコン)(Si)、酸素(O)の4元素によって翡翠は構成されています。

この4元素は地殻に含まれる元素です。

元素とは、すべての生命や物質の性質を表したものです。

たとえば、二酸化炭素は炭素(C)と酸素(O2)の元素で作られ、翡翠は上の4元素によって作られています。

それをアルファベットや式で分かりやすくしたものが化学式または分子式です。

 

地殻とは、地球の一番上の表層部です。

地球は、中心に核があり、その上にマントルがあり、さらにその上に地殻があります。

つまり、地球は核・マントル・地殻の三層構造になっています。

リンゴをイメージすると、わかりやすいかもしれません。

丸いリンゴが地球で、リンゴの種の部分が核で、実がマントルで、皮が地殻です。

 

地殻は酸素(O)・ケイ素(Si)・アルミニウム(Al)・鉄(Fe)・カルシウム(Ca)・ナトリウム(Na)・カリウム(K)・マグネシウム(Mg)・チタン(Ti)で構成されています。

この9種類の元素だけで全体の重さの99%になります。

酸素(47%)とケイ素(28%)だけで地殻全体の75%を占めます。

酸素とケイ素の他に翡翠を構成する元素のアルミニウムとナトリウムも地殻に含まれる元素ですので、翡翠は地殻のありふれた元素でできています。

つまり、翡翠は珍しい元素で構成されているわけではありません。

 

では、ありふれた元素でできているにも関わらず、翡翠の産出が稀なのは何故なのでしょうか。

それは翡翠ができる条件が特殊だからです。

 

翡翠の元である純粋なヒスイ輝石は無色です。

このヒスイ輝石に微量の鉄(Fe)やクロム(Cr)が混入すると、翡翠にお馴染みの色である緑色になります。

また、ヒスイ輝石に微量の鉄(Fe)やチタン(Ti)が混入すると、青紫色になります。

 

ちなみにネフライトの化学式は、「Ca2(Mg,Fe)5Si8O22(OH)2」です。

カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、シリコン(Si)、酸素(O)、水酸化物(OH)で構成されています。

化学式の観点で見ても、ネフライト翡翠(輝石)は全く別物であることがわかります。

 

翡翠ものしり事典 新潟県の特産品

翡翠ものしり事典 新潟県の特産品

 

 

三角ちまきの食べ方

 

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ちまきにつける物は、きな粉が一般的です。

市販の袋に入っているきな粉を買ってきて、お皿にきな粉を盛った後、きな粉をつけて食べます。

 

きなこ以外の食べ方には、あんこをつけて食べる方法があります。

市販の袋に入っているあんこを買ってきて、こしあんつぶあんをつけると美味しく食べられます。

 

きな粉とあんこ以外の食べ方は、好みによって大きく味に差が出ます。

万人にはオススメできません。

以下に挙げる食べ方で三角ちまきを食べるのは自己責任でお願いいたします。

「食べてみたけど、不味かった」という意見を筆者は一切受け付けません。

 

・しょうゆ

しょっぱい味が好きな方には良い食べ方のようです。

株式会社つるや様のホームページで紹介されていました。

 

・味噌

焼きおにぎりのように味噌をつけて食べます。

 

・砂糖醤油

砂糖に醤油をつけて食べます。

砂糖醤油をつけた後、海苔を巻いて食べるのも美味しいようです。

 

・わさび醤油

わさびに醤油をつけて食べます。

わさびが苦手な方はご遠慮ください。

有限会社市川屋様のホームページで紹介されていました。

 

・ごま塩

三角ちまきにごま塩をふりかけて食べます。

有限会社市川屋様のホームページで紹介されていました。

 

・ふりかけ

三角ちまきに市販のふりかけをかけて食べます。

有限会社市川屋様のホームページで紹介されていました。

 

 

 

 

三角ちまきものしり事典 新潟県の名産品

三角ちまきものしり事典 新潟県の名産品

 

 

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